Steve Awodey の Category Theory を読む シリーズトップ
- 2.1 Epis and monos
- 2.3 Generalized elements
- 2.5 Examples of products
- 2.6 Categories with products
- 参考書籍
2.1 Epis and monos
Example 2.4
poset category において、任意の 間の arrow は ならばただ一つ存在すると定義されました。
- が monic であること。
任意の に対して、 を示せば良いが、 から への arrow は定義よりただ一つに決まるので、 が成り立つ。よって は monic である。
- が epic であること。
任意の に対して、 を示せば良いが、 から への arrow は定義よりただ一つに決まるので、 が成り立つ。よって は epic である。
a function is epic iff surjective in
背理法により示す。 が surjective ではないと仮定すると、 が成り立つ。一方、 であるから、 が存在する。ここで function を次のように定義する。
\begin{equation}
g(b) = \begin{cases}
f(a') & b = b' \\
b & b \neq b' \\
\end{cases}
\end{equation}
明らかに が成り立つ。任意の に対して、 より が成り立つが、 が epic であるから が成り立つ。これは と矛盾する。よって は surjective である。
任意の と任意の に対して、 を示せばよい。そのためには、任意の に対して、 を示せばよい。 が surjective であることより、 が成り立つので、 が成り立つ。よって は epic である。
any epi into a projective object splits
diagram を描ければいいのですが難しそうなので、証明を読む際は手元で diagram を書きながら読んでください。
以下の証明では、任意の圏 において を projective object であるとします。
と に対して、 が projective であることより、 が存在して が成り立つ。よって は split epi である。
any retract of a projective object is projective
任意の epic と任意の に対して、 を示す。 が の rectact であることより、 が成り立つ。一方、 が projective であることより と に対して、 が存在して、 が成り立つ。 を で定義すると、 が成り立つ。よって は projective である。
2.3 Generalized elements
ultrafilter に関する lemma
- only if case
任意の に対して、 とする。 とすると、 が filter であることより、 が成り立つ。よって となるが、これは が ultrafilter であることと矛盾する。
次に とする。このとき、 であることを背理示す。
であるとする。集合 を考え、この集合から filter を構成する。このとき が成り立つ。 であるとすると、 が成り立つ。つまり、 が成り立つ。よって が成り立つが、 が filter であることより が成り立ち、これは と矛盾する。よって が成り立ち、 が成り立つ。これは が maximal であることと矛盾する。よって が成り立つ。
- if case
が仮定を満たすような filter であるとき、 を示す。
より、 が存在する。すると の仮定より、 が成り立つ。 より であるから、 が成り立つ。 が filter であることより、 である。よって となるので、 は maximal filter である。
Example 2.12
- only if case
より は明らかに成り立つ。
- if case
仮定が成り立つとすると、 として を取ると が成り立つ。
2.5 Examples of products
3
において、任意の圏 の product が存在することを示します。証明することがたくさんあるので一つずつ確認していきましょう。
が圏であること
、、、 で を定義する。
すると圏 の性質より、 と が associativity と unit low を満たすことは明らかである。よって は圏となる。
が functor であること
を 任意の と任意の に対して、、 で定義する。
すると、 が成り立つので、 は functor の条件 (a) を満たす。
が成り立つので、 は functor の条件 (b) を満たす。
任意の に対して、 が成り立つので、 は functor の条件 (c) を満たす。よって は functor である。
に関しても同様である。
が product であること
任意の と、任意の に対して、 を 、 で定義する。
すると、
\begin{align*}
\left< F,G \right>_{1}(f \colon x \to x') &= (F_{1}(f), G_{1}(f) ) \colon (F_{0}(x), G_{0}(x) ) \to (F_{0}(x'), G_{0}(x') ) \\
&= (F_{1}(f), G_{1}(f) ) \colon \left< F,G \right>_{0}(x) \to \left< F,G \right>_{0}(x')
\end{align*}
が成り立つので、 は functor の条件 (a) を満たす。
が成り立つので、 は functor の条件 (b) を満たす。
任意の に対して、
\begin{align*}
\left< F,G \right>_{1}(f' \circ_{\bf{X}} f) &= (F_{1}(f' \circ_{\bf{X}} f), G_{1}(f' \circ_{\bf{X}} f) ) \\
&= (F_{1}(f') \circ_{\bf{C}} F_{1}(f), G_{1}(f') \circ_{\bf{D}} G_{1}(f) ) \\
&= (F_{1}(f'), G_{1}(f') ) \circ_{\bf{C} \times \bf{D}} (F_{1}(f), G_{1}(f) ) \\
&= \left< F,G \right>_{1}(f') \circ_{\bf{C} \times \bf{D}} \left< F,G \right>_{1}(f)
\end{align*}
が成り立つので、 は functor の条件 (c) を満たす。よって は functor である。
このとき、 と が成り立つので、diagram は可換となる。
また、任意の に対して、 が diagram を可換とするなら、、 が成り立つ。よって、 となり diagram を可換とする functor はただ一つに決まる。
以上より、 は と の product である。
product of posets constructed in
の要素である poset それ自体を圏としてみた場合、poset 間の写像が functor であることと、monotone function であることは同一視できるのでした。よってここで確認するべきことは、先の product の定義が poset になるかどうかということです。
任意の poset 、 に対して、 は 、 で定義される。一方、Hom の定義は と同値です。
このように に順序を入れた時に、 が poset となることは 、 がそれぞれ poset であることより明らかです。
よって、 において構成した product が において product になることが確認できました。
の場合も同様です。
2.6 Categories with products
is a functor
任意の product と 任意の に対して、 を 、 で定義する。
が成り立つので、 は functor の条件 (a) を満たす。
次に、 であるが、これは定義より 、 を満たす。一方で も 、 を満たす。よって、 の UMP より、 が成り立つので、 は functor の条件 (b) を満たす。
最後に、任意の product と に対して、 である。これは、定義より 、 を満たす。
一方で、 に対して、
\begin{align*}
r_{1} \circ ((g \times g') \circ (f \times f') ) &= (r_{1} \circ (g \times g') ) \circ (f \times f') \\
&= (g \circ q_{1}) \circ (f \times f') \\
&= g \circ (q_{1} \circ (f \times f') ) \\
&= g \circ f \circ p_{1}
\end{align*}
が成り立ち、同様に が成り立つ。よって の UMP より が成り立つ。よって は functor の条件 (c) を満たす。
product of -indexed family of object
と の組み が の product であるとは、任意の と 任意の に対して、ただ一つの が存在して、任意の に対して、 が成り立つこととして定義されます。
参考書籍
Category Theory (Oxford Logic Guides)
- 作者:Awodey, Steve
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: ペーパーバック
- 作者:スティーブ アウディ
- 発売日: 2015/09/19
- メディア: 単行本